今日は広島カープの外国人助っ人「エルドレッド」選手の本を購入したのでその感想をお話してみたいと思います。とてもよい本なので、ぜひ皆さんにも読んで欲しいなと思ったのでレビューを書きました。
こんな方に読んで欲しいです
・最近引越しをして環境に悩んでいる人
・今人生に悩んでいて後ろ向きになっている人
・素直で真面目な性格がしんどいと思っている人
・みんなから愛される方法を知りたい
そんな方に読んで欲しいです。カープを知らなくても読める、読みやすい本です。
ブラッドエルドレッドとは
広島東洋カープに所属する外国人選手です。なんと、カープ在籍シーズン7年目となります。ご存じない方の為にお話をしておくと、プロ野球の外国人選手の契約年数は、1年~2年です。長くて3年から4年。長く続けるには非常にハードルが高いのです。
その理由として、
【1】ある程度、経験のある即戦力を取る傾向にある
【2】結果をすぐに出さないといけない
【3】日本になじめない場合が多い
というのがあります。日本人選手の穴埋めとして呼び寄せてくる事が多いので、実績のある経験者が必要になります。となると、年齢もある程度行っている事が多く、30才前後の選手が多いです。エルドレッドもそのくらいの年齢で来日しました。
また、外国人選手は、すぐに結果をださないと、多くは1年で見切られます。日本人の選手だと、若い頃からの契約なので育てていきますが、外国人はそうはいきません。
多くの外国人が悩むのが「日本」という遠方であり、文化の違いに悩みます。単に野球だけをやれば良いというものでもなく。日常生活が合わずに辞めていく選手も多いです。
そんな中エルドレッド選手はそれらのマイナス面を全てクリアし、カープで最多年数契約となりました。
印象深い話① 日本の文化を理解する
「郷に入りては郷に従え」
一言で言うとそんな感じでしょうか。エルドレッド選手は、日本の文化を必死で理解しようとされたようです。
誰でもそうだと思うのですが、異国の地でその国の事を学ぶというのは非常に大変な事だと思います。文化の違いというのはなかなか理解できない部分があると思います。でも、エルドレッド選手はそれを自分の中に落とし込もうとして努力をされてきた事が書いてあります。努力とも思っていないのかもしれません。それが当たり前と思っているのでしょう。
そもそも、野球はアメリカが発祥です。なので、日本と言うのは野球を教えてもらった国です。なのでどっちかと言うとそこから教わろうと言う気持ちは基本的には、受け入れがたいものでしょう。
例えば、仮に「寿司職人」になりたいと思った時に「日本人のベテラン寿司職人から学ぶ」のと「フランス人のベテラン寿司職人から学ぶ」という選択肢だったら、いかがでしょうか?
偏見や差別ってことではなくて、やはりそういったマインドというのはあると思うのです。でも、そういったことは考えずに、素直に「受け入れよう」っていう姿勢が多く書かれていました。
印象深い話② 選手の事がたくさん書いてある
ここはカープファンなら「へー」って思うようなページかと思います。知らない人が見たら「よくわからない」というかもしれません。そこがポイントではなく「人」ってところに注目しました。
「なぜこんなにみんなを愛しているんだろう」というくらいチームのみんなのことがかかれています。ここまで溶け込んでいる外国人選手ってすごいなって思います。
そもそも、愛しているから皆から愛される。エルドレッド選手ほど愛されている選手を私は知りません。そういえばそんなエピソードも書いてありました。
エルドレッド選手が、チャンスで役に立てずに終わった試合があった日の帰りにファンに囲まれたそうです。その時にエルドレッド選手は、「罵倒や罵声が飛び交うのか」と思ったそうです。でも、そうではなく「次回は頑張ってください!」といったエールだったとの事。ここに、アメリカと日本の文化の違いを感じたとのことでした。
日本でも「罵倒や罵声」はありますが、これはひとえに「エルドレッド選手だったから」ではないかなと思います。彼は「一生懸命頑張っている」というのがひしひしと伝わるのです。なんとかしてチームの為に働こうというのが見て分るのです。だから、ファンも応援しているのではないでしょうか。
大げさでも何でもなくエルドレッド選手の事を悪く言っている人を聞いた事がありません。長年カープを見てきましたが、選手の事をボロカスに言う事がまあまああります・・・。でもエルドレッド選手の悪口というのは本当に聞きません。
自転車で広島市内を走り回る
広島では有名なのですが、球場に向かう時や、買い物に行く時には彼は「車」や「タクシー」などではなくて「自転車」で移動します。
自転車って行っても「ママチャリ」です。これは、元同僚の「サファテ」という選手からもらった大切な自転車らしいのです。それをずっと乗り続けているというのも微笑ましいエピソードです。
当初、エルドレッド選手は2年程度で契約終了の予定だったとのことです。でも、その当時の野村監督が「ぜひ残したい」ということで、再契約に至ったとの事。
今、37歳と言うプロ野球にしてはもうそろそろ引退を考える年齢です。でも、40代を超えても行なっている選手が最近は多いです。ぜひエルドレッド選手には、今後も活躍して欲しいです。こんな前向きでひたすら頑張っている選手をずっと応援し続けたいと思います。引退されても、コーチとか監督とかもやってもらいたいなって思います。
そんな彼の日本に対する思いがいっぱい入った、本音で語った本です。ぜひこちら読んでみて下さい